山中湖
山中湖の宿に着いて、「どど」が入ったティッシュボックスを大事に捧げ持ってお部屋に 入り、「大丈夫だった?」とみんなが覗き込むと、片隅にうずくまっていた「どど」が、小さな羽を広げて真ん中に駆け寄り、上を向いて皆の顔を見上げてうれしそうに身体を振るわせていました。
「あ~、やっと着いた~!」という感じが可笑しくて、4人が目と目を合わせて笑いあいました。
昔は車にクーラーが無かったので、仕方なく窓を半開にして夏の高速道路を突っ走ると、犬のえりなちゃんのふさふさした白い毛がビュンビュン後ろになびき、お顔が細くなってしまうのが堪らなく可愛いかったです。
えりなちゃんはさすがに遠出で疲れたのか、木陰に止めた車の中でスヤスヤねんね。
山荘のお部屋にそ~~っと秘密で運び込んだ「どど」ちゃんも、車酔いもなく元気でほっとしました。
あの、嵐の芝生の中から我が家の子になったびしょ濡れ「どど」ちゃんも、もう、一人前に「うちの子」という顔で「早く出して頂戴!」と催促。
お部屋の隅に重ねてあった座布団を二枚持ってきて、箱から出した「どど」ちゃんを乗せてみた息子達。
そうしたら、なんと! つつつ・・・と走って、ピョン!と畳に飛び降りました!
やった~!
そして、喜ぶ息子達の後を追って楽しそうに追いかけっこが始まりました!
小学6年と3年の息子達とまだ羽もないような雀くんの友情が生まれかけています。
(つづく)