ここ数日、喉がおかしい・・・。
咳もでる・・・!
さては、新型コロナか・・?と、戦々恐々の日々。
とはいうものの、熱は出ていないし、何しろ「夜の街」はおろか、繁華街にも足を運んでいない最近の我が身、感染は考えられない。
大人しく「ひきこもり」生活を続けよう。
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話は飛んで、今から10年程前の「右 顔面麻痺」(ベル麻痺)による緊急入院時のある出来事を思い出した。
5人部屋の、私の隣の「足の骨折で2か月入院中」の奥さまが、夜な夜なびっくりする程凄い「いびき」をかかれるのには閉口したものだ・・・。
金属音の「ギギギギ キリキリ ギガギガ 」という、とてつもない音で、いびきとは思えない初めての音声・・・。
それが、寝入りばなから暫く続くのだ。
その方の対面のベッドには、心電図や点滴の袋が幾つもぶら下がっているベッドで、かなり重篤な病状とお見受けする女性が静かに過ごしていらっしゃる・・・。
「いびき」には、家人のもので慣れっこになっている私なのに、あまりの凄さに震えあがるほど。
でも、昼間の雑談では「私は、寝ることに掛けては天才だな!といつも主人に言われているの」とご本人はあっけらかん。
あのような「不協和音の金属性の交響曲」を奏でていらっしゃるとは夢にも思っていらっしゃらない模様。
お上品で、物静かで、気配りがあって、本当に素敵な奥様だった。
例えば、毎日3食配られる配膳のお盆を、なるべく対面(トイメン)の方に気付かれないように(点滴だから)ベッドの一番離れた隅で隠れるように覆いかぶさるようにしてこっそり召し上がっていた。
きっと、匂いなどにも気を使っていらしたのかも・・・。
それほどに素晴らしい気遣いの奥さまなのに、寝た後のことはご存知ない・・。
「いびき」って、罪なものだな・・・と思う。
ところで、彼女が杖を付きながらお散歩に出かけられた時にトイメン嬢にお聞きした。
「お休みになれてます? なんなら、私のベッドの場所と交換してもらいましょうか?」
トイメン嬢、私が何を含んで言っているかをお察しになったらしく、
「大丈夫眠れていますのでご心配なく・・・。 私は、心電図を付けているので、ナースステーションに近い廊下側のベッドでないとだめなんですよ。お心使いありがとうございますが、ちゃんと眠れています」とのこと。
そこで思い出した!
家人が言った「ママも時々いびきをかいているよ」のセリフ。
「あの・・・、私も時々いびきをかくらしいのですが、お迷惑をお掛けしていませんか・・?」
彼女は言った・・・
「大丈夫ですよ、 こちらの方とは【スケール】が違いますから・・・」
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・・・・ということは、私もしっかりと「ご迷惑」を掛けていたのね・・・。
そして、やっぱりお向かいさんの「交響曲」の音色をしっかりと受けていらしたのね・・。
本当に素晴らしい女性でした・・・。
ご気分の良い時には、ご趣味のダイビングの話をなさったり、明るく清楚なお姿で過ごされていたあのベッドでの彼女を思う時、小柄なお姿ながら何とも大きな存在だった・・と今思い返される。
過去形の文になっているのは、私がその後退院一か月検診に行った折、偶然「交響曲」の方とばったりお会いし、その美しい女性が今個室に移られて・・・という話をお聞きした。
その後、たった一人の身内の「おとうちゃん」の元に帰られたと・・・。
毎日見舞いにいらっしゃる「おとうちゃん」にだけは、本当の自分を見せていた甘えん坊のお譲さん(40位・・?)だった。
私の心に何時までも残る清々しいお方・・・。
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・・・と、ここまで書いてきて、そうだ、「私の喉がちょっと不具合」から、きっといびきをかいているのだろうなぁ・・・、自分も知らないうちに・・・」という発想から、どんどん昔の話になっていったのだった・・・と、やっと自分を取り戻した今。
(≧▽≦)
私は、自慢じゃないけど(当たり前!)随分何度も入院を経験している。
それ毎に、「病室秘話」が残っている。
その内、それぞれの物語を纏めて「電子書籍」にしてみたいと思っている。
・・・とはいえ、言うがやすし、行うは難し・・・で。
いつになるやらは分からないが、エピソードを温めてみよう。
彼女のイメージの花 ↑
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