夕刊を開いたら、「スカイツリーが出来てから10年目の日」と大きく一面で」取り上げていました。
もう10年たったのね・・・と、ちょっとびっくり。
常に使っている常磐線の北千住から金町辺りまで、とても良く見えます。
スカイツリーが完成してから数年後に書いたあるエピソードを思い出してちょっとクスリ!。
★ 【車中ウォッチング】 スカイツリー より
日暮里で用を済ませての帰りの車中。
この頃は躊躇なく腰かける「優先席」にどっかと座った私の前に、
定年過ぎかな・・?と思われる夫婦が乗り込んできた。
ご主人が大きなボストンバッグを抱えていたから、きっと少し遠いところからお出かけしてきた帰りかな・・?と思われる。
常磐線にはいろんな[快速]があるが、今日乗ったのは「中距離快速」。
北千住あたりを通過する時、ご主人がきょろきょろ何かを探すようなそぶりで落ち着きなく窓の外をみていて見つけた! そう、スカイツリーの威容を探していたみたい。
電車の窓一杯に迫るように見え隠れするツリーを見つけて、目がキラキラ!
傍らの奥さんに【ほらほら! [電波塔]([スカイツリーが見えるよ!!】
と指を指して・・・。
「ほら! あ~~、ビルの陰になってしまった!」
「あ、建物の隙間から見えるようになった! あ・・、隠れた・・」
「あ!ほらほらここからだと全部が見えるよ」
と嬉しそうにはしゃいだ声で、奥さんにひと目電波塔(スカイツリー)を見せようとしている姿が楽しい。
・・・・・・・・あぁそれなのに、それなのに・・・、奥様ときたら・・・。
「いいから!いいから!」という顔でそっぽを向いている・・・。
折角見せてやりたいと騒いでいるご主人を避けてついには人影の中に後ずさり・・・。
いよいよ本格的に大きく全容が見えるスポットに差し掛かると、ご主人、ついに彼女の服をむんずと掴み、強引に窓際に引き寄せた。
よろめきながらも何とか窓の外を見た彼女、そのスポットを通過すると、
今度は電車のドアの方につつつと遠く離れて逃げてしまった。
私は「この人と関係ありません・・・」とでも言うように。
と、ある駅で、運よく私の隣の席が空いた!
ご主人が、自分が座る前に「おい!空いたぞ~!」と奥さんに話しかけるも、奥様は「私はこの人とは関わりがござんせん」風のつんと澄ました顔でドア越しに反対側の外を見ている。
仕方なくすごすごと私の隣に座ったご主人・・・・。
今度は、「おい、その[荷物]をここへ載せろ」と奥さんに話かけるも、知らんぷり・・・。
そうこうする内に、ご主人の隣の席も空いた。
「おい、ここここ!」と、中腰になって身を乗りだし、荷物が落ちそうになるのを懸命に抱えなおして、ドアの前の奥さんの服を引っ張って強引に席に誘う。
さぁ、これでご夫婦目出度く隣り合って座れたぞ・・・。 ( *´艸`) ふう・・。
そうこうするうちに・・・ふと気付くと、私の最寄駅到着。
降り際にちらりとご両人の方に視線を移すと、奥さんがガムだか飴だかの紙を剥いてご主人に差し出しているところだった。
ふふ、勿論実は仲良しご夫婦だったのね!
奥様、スカイツリーを初めて見て舞上がっているご主人がちょっと恥ずかしかっただけなのね・・・。 ふふ
何だかふんわりとした気分になってホームに降り立ったことだった。