MEMEの日々のことども

日々の星屑を拾って書き残そう・・、そんな「85歳」。  HP「素材の小路」「MEMEのベランダ」(裸婦デッサン等)「MEMEの便箋」「ドレスの小路」「けいの部屋」など。

まずは、 ★ベル麻痺(顔面麻痺)★ について



★ ベル麻痺(顔面麻痺)

 

何といっても、この「顔面麻痺」(ベル麻痺)での入院は忘れられない強烈な思い出。

 

今から十数年前のある夕方、ソファーに座ってテレビを見ている私の顔を覗き込んで家人が言った一言からこの騒ぎは勃発したのだった。

 

「あれ?おばあちゃん、ちょっとこっちを見て!!

何だか顔がおかしいよ・・・!  曲がって見えるんだけど・・・」

 

え~~??!

何を言っているのか良くわからないままに、洗面所に行って鏡で見てみると、明らかに顔の右半分が下がっている・・・!

 

その時は、こんな「顔面神経麻痺」の事などよく知らなかったし、これはなんじゃ!?と早速パソコンで調べた・・・!

 

インターネットで調べたら、あった!あった!

そして、こう書いてあった!

★「なにはともあれ、なるべく近くの医院に飛び込んで診てもらった方が良い」!!(下記に参考記事)

そのくらい、最初のステロイド集中投入が治癒状況の決まり手なのだとか。

 

ネットの支持通りに、取り敢えず駆け込んだ近所の耳鼻科の先生は、一目見るなり

あ、これは大変!、私の手には負えません。

「大きな病院に紹介状を書くので、直ぐに行ってください!」とつれないお言葉。


この「紹介状を書くので大きな病院へ!」は、私の今までの人生で、これで三度目に聞く「セリフ」。

★ 一度目は「甲状腺ガンの疑い」の時・・・30年前。(結果は手術後の精密検査で良性と判明も、その腫瘍からの再発で、今も3か月に一度がんセンターに通院中。)


★ 二度目は「胆嚢ガンの疑い」の時・・・15年前。

手術に当たって、輸血用の血液準備の為に調べた血液型が大変なことになっていた話はまた詳しく書こうと思うが、結論的には、私の血液型が【 O型 の RHマイナス 】と分かったのです!
病院でストックしていない希少な型なので、大急ぎで取り寄せることになり、先生方をはらはらさせてしまった曰く付き!

(胆嚢摘出手術後の精密検査ではガンにはなっていなかっ模様・・・)

 

★ 今回で人生で三回目のセリフ「大きな病院に紹介状を書くので直ぐに行ってください!」に、「あ、又来たか・・・!」と思う。

★ そして、後日に4度めもあったなぁ・・・。
その時は掛かりつけ医院から呼んだ救急車のお世話になり、かなり遠い病院に運ばれ、10日近くも入院!

その原因が「肺炎」「尿道感染症」のどっちかか、両方。  

結局「?」のままの病名。

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・・・、で、この度の「顔面崩壊事件!」では、大急ぎで家人に車でちょっと離れた大きな大学病院に連れて行って貰う。  

いろいろ検査の結果、私の場合重度の「顔面麻痺」の症状だと判明。


どんどん表情の歪みがまし、そのころにはもう、本当に我ながらびっくりのお面相・・・。


直ぐに入院して、二週間程点滴をしましょう」とのこと。


インターネットで調べて、そのケースになるだろうとは思っていたが、思いっきり「え〜〜〜!!??」とやっぱりびっくり、いま制作中のドレスの仕上がりがまだ途中で、舞台の日が迫っている切迫状態の為、今、入院は不可能なのですが・・・、他に方法はないのですか?と必死な顔で問うと、「薬の服用を主にして、通院という方法もあります」と、先生のうれしいお言葉。

 

それです!それです!! そうさせてください・・・!   やれやれ・・・。

 

「入院して点滴をすれば強力な薬を投与することで効果は上がります。 

薬の場合は、それより弱くやんわりと薬を入れるので、点滴より効果は直ぐには現れないかも。

でも、入院・点滴したからって絶対に治るとも限らないし、内服薬だからって治りが悪いとも限りません。」というお言葉をお聞きして、即決!!  服薬で様子見に・・・!

 

あ~よかった!とステロイドの薬を貰って病院を後にしたのだった・・・が・・・!

 

明後日(2日目)に「MRI」の予約を入れ、4日目に再診察を約束して・・・。

暫くは病院の往来は仕方ないにしても、入院だけは免れた!! ・・・と思ったらとんでもなかった!

 

それからの、長~い 長~い 5人部屋での入院生活が待っていたのです。

 

それにしても、MRIの順番を待っている私の顔を、同じように待合室で耳鼻科の受信を待っている5~6歳のお嬢ちゃんが、瞬きもしないでじ~~~~!と見ていて笑っちゃった。

「この世のものとも思えないひん曲がった顔」の珍しさが気になって目が離せない彼女こそ、今大変な状況になって病院に来たのだと、付き添いのお婆さんが・・・。

 

「ママから預かっているちょっとした隙に、この子ったら耳に何かを押し込んで、どうしても取れなくなって駆け込んできた」のだと・・・!  ( *´艸`)

 

そんな自分の悲劇も忘れはてて見入る程に「私の凄い顔」は見事だったのね・・・と、可笑しくも切ない。

 

つづく

 


 

★ 参考 ★  

顔面神経マヒとは?

 急性の顔面神経マヒというのは、ある日突然顔の半分、あるいは一部分が思うように動かせなくなる状態のことをいいます。顔にはいろいろな神経がありますが、中でも顔面神経は、顔面の筋肉を動かす大事な神経です。この神経は脳を出てから耳の骨(側頭骨)の中を走行し、骨から外に出ると、耳下腺の中で眼、鼻、口唇に向かう3つの枝に分かれて、それぞれの筋肉に分布します この神経に何らかの病気が生じると、顔面マヒが起きるわけです。

 このように、神経の走る道筋の大部分が耳の骨、耳下腺、顔面は、すべて耳鼻科の領域内にありますので、万一この病気にかかったら、まづ耳鼻咽喉科でよく原因を探す必要があります。そして早急にマヒと原因疾患の治療を始めなければなりません。治療が遅れるほどマヒの回復が悪くなるからです。

顔面神経マヒの症状:

 顔面神経マヒは通常、顔面のどちらか半分に起こります。症状は、顔の半分が意のままに動かないということで、その結果眼を閉じることができない、片方の口角が下垂する、口から水がこぼれる、などの現象がみられます。眼が閉じないために眼を痛めることは勿論、容貌に関わることなので非常�にストレスになることでしょう。

 その他、この病気の症状として、マヒのある側の舌半分の味覚がなくなることや、涙の出が悪いことなどがあげられます。

マヒの原因:

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 顔面神経マヒの原因にはいろいろありますが、一番多いのは、ベル麻痺とよばれる特発性のマヒです。これは明らかな原因がなくて急におきるもので、本態は循環障害による神経の腫れによると考えられています。次に多いのはヘルペスウイルスによる神経炎です。そのほか、頻度は高くありませんが中耳炎による神経炎や耳下腺の悪性腫瘍も原因となります。

 

治療方法:

 この病気の治療にはまず、原因を調べることが重要で、原因が分かればその治療を行うとともに、麻痺に対する治療をなるべく早期に開始することが必要です。

 ベル麻痺やウイルス性のマヒなど、急性の顔面神経マヒには、ステロイドとよばれるホルモン剤を早期に使用します。後者では、ヘルペスウイルスの特効薬であるゾビラックスという抗ウイルス剤を併用します。

 軽症のマヒの場合は2週間から4週間程度で回復します。最近は、重症のマヒでもステロイドの大量'点滴でかなり高率に回復することが分かってきました。ただし、回復には時間がかかり、完治する率は100パーセントではありません。

難治性のマヒをどうするか?

 2、3ヵ月を経過しても、まったく回復の兆しのないマヒでは、私共は、漫然と薬をのませるのでなく、思いきって顔面神経減荷術といわれる手術療法を行うことをすすめています。

 さきにも述べたように、顔面神経は硬い骨に囲まれて走行するので、炎症や循環障害により神経が腫れた場合、なかなかよくなり難いと考えられます。このような状態を改善して、マヒの回復を助けるために、耳の骨を削って、顔面神経を露出させ、腫れを消退しやすくする、というのが、この手術の内容です。(手術は全身麻酔で行うので痛みはありませんが、2週間程の入院が必要です)。

 これまで、国立札幌病院では難治性マヒ十数人に対して減荷術を施行しましたが、全員の患者さんで術後半年位で著明な回復をみております。

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