MEMEの日々のことども

日々の星屑を拾って書き残そう・・、そんな「85歳」。  HP「素材の小路」「MEMEのベランダ」(裸婦デッサン等)「MEMEの便箋」「ドレスの小路」「けいの部屋」など。

いびき

昨日の記事をお読みになった知人から、「MEMEさんのいびき・・・?、想像できないなぁ・・」というメールを頂いた・・・。(~_~;)


ぐふ、私だって自分の「ぐぉ〜!」は聞いたことないよぉ〜!  です。
だから、信じられないです! (+_+)



ところで、先日の入院で同室した女性の一人が凄いいびきをかく方で、初日の夜にはただただびっくりして、とても寝られなかった。
金属的な音で、「ぎごぎごぎゃぎゃぎゃ! ・・・ごごごご! ぎんぎんぎりぎん」と、吐く息 引く息、共に爆発的な音。
しかも、無呼吸症候群なので、一分くらい静かな刻があると、その後が怖い!
闇をつらぬく「大爆発音」がやってくる・・・ので、思わず身構える・・・という凄さ。



今までこんな凄い音を聞いたことが無い。
家人も良くいびきをかくが、鈍音というか、「鋭音」ではないので聞き流せる。



二日目に新しい方が部屋替えで同室に加わった・・・。
先に書いた「Sさん」。



その時点で既に食事が取れず、全ての栄養を点滴に頼っていて、ご自分でも「もう家に帰れない・・・」と覚悟をしていらっしゃったご様子の頃・・・、24時間付けた心電図がナースステーションに一番良く入る部屋だということで回されてきた彼女。
眠れぬ長い夜を何を思ってベッドで過ごしていらっしゃるかと気がかりだった。

そんな夜な夜な、金属音が同室(5人部屋)に響くのがちょっと気掛かりだった。



数日して、親しくお話しをするようになった時にそっと聞いた・・・「眠れます・・?」
「大丈夫!ぐっすり眠れていますよ」と元気な返事。
「良かった! お隣さんのいびきがちょっと気になったもので・・・、お休みになれないのなら・・・、何なら私のベッドと替わって差し上げてもいいかな・・と思って・・・」


ちなみに、当の「金属音」の所有者は「私は寝る事に関しては【達人】なの」と豪語。のけぞるような事をおっしゃる・・・。
ゆめゆめそのような行為が起こっている事は全くご存じない・・・。
昼は、そんなことは想像も出来ない位可愛いく素直な素敵な奥様。



その後、直ぐに気が付いた・・・。
人様のいびきの事を言える身分じゃなさそうだ・・・という事実を!!
家人に言われた「いびきで目が覚めたよ」の言葉が頭をよぎる。



後でそっと近くに行って言葉を付け足した。
「そういえば、私も家人から気を付けた方が良いよ・・と言われていたので、私もご迷惑をお掛けしたのでは・・?」と。


そうしたら、彼女の言葉!



「あなたのはスケールが違いますから大丈夫!」ですって!
咄嗟のその思いやりを込めたお気使いの言葉に、もう、笑ってしまった。



一言も漏らさなかったけど、やっぱり「金属音」にもヤラレテいらしたのね・・・。
決して責める言葉を吐かず、毎日の長い夜をひたすら過ごしていらしたSさま。


ごめんなさいね! 


そして、一言ではあったが「金属音」のことに触れた言葉を出した自分の度量の無さを恥じたことだった。