(MEME素材)
炎は上に向って流れる砂時計である。
昨日の朝日新聞の「折々のことば」 (鷲田清一)を読んでいて、これは後々又読みたいと思ってここに引用して載せておきます。
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砂時計の砂はひとりでに落ちる。
蝋燭の焔も「ひとりでに燃える」。
だが焔は、「あたかも時自身がつねになにか為すべきことをもってでもいるかのように」おのれを象って(かたどって)いる。
点され、喘ぎ、揺らめき、立ち、やがて滅びゆくその移ろいを自ら照らし続ける。
炉床の火とも違い、「側仕え」を必要とせず、孤独に。
詩と科学を架橋する哲学者の『蝋燭の焔』 (澁澤孝輔訳)から。
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何だか、心に染みました。