更け行く秋の夜 旅の空の
わびしき思いに 一人悩む
こいしや故郷 懐かし父母
夢路にたどるは 故郷(サト)の家路
更け行く秋の夜 旅の空の
わびしき思いに 一人悩む
窓うつ嵐に 夢も破れ
遥けき彼方に こころ迷う
こいしや故郷 懐かし父母
思いに浮かぶは 杜(モリ)の梢
窓うつ嵐に 夢も破れ
遥けき彼方に こころ迷う
- この歌は、今「夢見人」の身をベッドに臥している私の母「けい」97歳の一番の愛唱歌。
いろいろな経過を経て、最後に辿り着いたのが、自分の子供の頃に戻ること。
そんな母の耳元で、そっと「更け行く・・・秋の夜・・・」と歌うと、小さな声でうれしそうに続けて歌いだすことがあった。
一番の愛唱歌。
それにしても、良く詩を吟味すると、なんという寂しい歌だろう。
女の一生はもしかして「旅人」なのかもしれない。
少し前の段階で、子供帰りをした母は、「おっかさまぁ・・」「あねさまぁ・・・」と、大きな声で呼び続けた時期が有ったと聞く。
こいしや故郷 懐かし父母
最後はやっぱり父母の懐を恋しがるものなのか・・・。
何とも切ない「愛唱歌」。
先ほど、一杯書き込んだものが、一瞬にして消えてしまった・・・。
もう今日はこれ以上書き込まない事にする。
「夢見人」・・・・。悲しすぎる命名。