今BSで、「かくて名画は生まれた」という番組を見たところ。
今日の特集は「ルノアール」。
陽光の中の女性を描く斬新な手法を生み出したルノアールに対する画壇の悪評。
つまり、木陰で陽光に煌く女性の肌を描くのに、今までにない「ブルー」などを使ったことにより、「死体が腐ったような・・」と表現されて嫌われたそうだ。
ルノワールは写実主義からの変化を求め近代的な光景に美と魅力を見出そうとしていたのだ。
リモージュで、仕立て屋の六男として生まれ13歳から陶器の絵付け職人となったルノアールはそこで絵を学ぶ。
21歳のとき、グレールのアトリエに入り、本格的に絵画を学び始める。そこでモネ、シスレー、バジールらと出会う。
一時「アングル」に影響を受け、輪郭線を描きだした時期もあったそうだが、色彩を追求するあまり、初期の手法に戻り、輪郭線がはっきりしない方法になったという。
「アングル」の絵は、15年程前にルーブル博物館で本物を見た。
何のてらいもなく、ふと気付くと後ろに裸婦が横たわったアングルの絵が有った。
絵その物よりも、そんなに身近にアノ絵が掛っていることに感動した!
手が届くような場所に、画集で見ていた絵がそこここに自然に掛けてある・・・・。
こんな贅沢が有って良いものか・・・?と、しばし夢のような時間を過ごしたものだった。
「ヴァルパンソンの浴女」などのアングルの絵
http://t-jikkosan.jugem.jp/?eid=22
特に、この「グランド・オダリスク」をバックに写真を撮って貰った一枚は思い出の宝物。
今の世の中は、写実主義の絵画より抽象画の方がもてはやされる時代。
でも、写実があってこその「抽象」だと私は思う。
基礎があっての「抽象」だと思う。
その「絵」本来のあり方をルノアールはこう位置つけていたという。
ルノアールの主張する絵画とは・・・。
「芸術は愛らしいもの」「絵は壁に掛けて楽しむもの」「絵を見て幸せになれるようなもの」
(・・・・だったような・・・・。(=_=) )
つまり、絵画というものはもっと身近にあるべきもので、難解であっては幸せを感じて貰えない。「見て幸せと思って貰える絵を描きたい」と願っていたという。
あのルノアール描く、柔らかい、とろけるような女性の肌・・・。
私も早くそんな絵を描けるようなりたい・・・。 (何とおっしゃるうさぎさん!)100年早いぞ! ばし!
- 今日は日暮里探検隊。