★ ありがとう、おばあちゃん ★
久しぶりにベイホテルでの昼食会がある日。
シャンプー・・・よし! お化粧・・・よし! ちょっと華やかな服・・・よし!
いつになく朝から華やいだ気分で昂揚して準備万端怠り無く・・・。
出不精な私、「座敷ぶ○」状態の日常だけど、それが私の一番好きな生き方。
でも、こういう会もやっぱり出なくてはいけない時もある。(*_*;
舞浜に向かう電車は少しだけ混んでいて、ディズニーランドに行く人達が、楽しげにさざめきあっている。
若いって良いな〜。
顔も、太ももも、ぷちぷちしている。
高校生かな?。薄化粧にピアス。
今時の高校生って、お化粧もしているんだ・・・。
座っている私の前でおしゃべりに花が咲いて本当に楽しそう。
あ、私の両端の席が空いた・・・。
友達同士が二人で一緒に座れるように、私は席をひとつ移って空けてあげる。
「うふ、なんて気が利くんでしょう!私って!」('◇')ゞ
「どうぞ!」
にこやかに、おごそかに、親切心を湛えた目線で言う私。
と・・・。
「ありがとう、おばあちゃん!」
「うぬ!?・・・」。
まだまだ若い(若く見える・・・)」とうぬぼれていた私。( *´艸`)
それにしても・・・。それにしても・・・。
「おば・・おば・・おばあちゃん!?〜〜〜」
うらめしげな視線でその方を見やると、私など既に眼中にない彼女、早速楽しそうに
「そいでさぁ〜」「きゃ!そのバッグいくらだったぁ〜??」と隣の席でさっきの話の続き・・・。
めげているのを周囲に悟られないように、「うほん!」と咳払いをして襟元を直したりして気持ちを整える私。
孫が「おばあちゃん〜」と話しかけると、「な〜にぃ〜」などとにやけているのに、こういう場合、「他人のあんたのおばあちゃんじゃない!」と鼻息荒く考える事でもないのは当然・・・。
でも・でも・でも・・・。 "(-""-)"
前に70歳の知人がこぼしていたセリフを思い出した。
「電車で、おばあさん!て呼びかけられて席を譲られたのよぉ〜!」
悔しそうに言っていたのは、もう、何年前か。
その時は「だって〜。じゃ〜、何て言えばいいの? 70過ぎの背中が大きく曲がった白髪の小柄な彼女は、やっぱりおばあさんじゃない?・・・」などと、つれない心の中。
年を重ねないと分からない事ってほんとに多い。
でも私、その方と同じ70歳になるまでは、まだ8年もあるんだも〜ん!
62歳の私に、それを言うぅ〜〜!???
しかも、精一杯若々しくオメカシしてきたつもりの私に それを言うぅ〜!?
その私に「お・おばあちゃん〜〜?!!! (*_*;
あ〜ぁ、席を変えてあげるんじゃなかった・・・!
・・・それから16年の日にちが過ぎた今、家人から「おばあちゃん〜!」と呼びかけられて何の躊躇もなく「は〜い」と返事をしている私。
でも、他人から「おばあちゃん」と言われたら、まだきっと「なぬ!」と思ってしまうのだろうか・・・?
ただいま、78歳!! (*_*;
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