こんな私の昔話に、「早く続きを・・・」というメールを沢山頂戴して、急に恥ずかしくなってきた・・・。
少し前に、かの「字余りクン」の訃報を「行内報」で知り、懐かしく思い出したことだった。
そうよね・・、もう半世紀以上経った話をしているのですものね! (^_-)-☆
さて、話を続けよう・・・・。
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折角遠方よりお出かけ下さった彼のお兄様には本当に申し訳なかったのだけれど、母が上手く事を運んでくれ、元の生活に戻ったのもつかの間、程なく、また二度目のご来訪があったと聞き(私は留守)、一週間ほど同じ「釜の飯」(山荘の)を食べただけの間柄なのに、どうして・・?と不思議に思う私だった。
近県からの同僚たちもこの山荘にやってきて、わいわいそれぞれ大勢で過ごしていたので、全く気が付かなかった。
二回目も母の丁寧なお断りでこの「縁談」(?)はやっと終止符を打ったのだった。
折角のお気持ちを頂戴したのに申し訳ないとは思うが、余りにも私は彼のことを知らなかった。
それに、まだ「結婚」という二文字は、私には遠い遠い幻のような存在だった・・・。
そのお手紙の内容の、今度のテレビの「ごちそうさん」と同じ・・というくだりだけを書いてみよう。
・・・中略・・「美味しそうにお菓子を食べているあなたの口元を見ていると、これから一生こんな楽しい可愛い食事姿を見て生きたいと思いました」 ・・・後略・・・と書いてある。
(書きたくなかったけど、敢えて書く。「あなたの大きな口元」と書いてあったのは忘れないぞ!!) (*_*;
これが「乙女心」を踏みにじった証拠に、今でもこの文を忘れないで今こうして思い出しているのだ!
しかも、「お菓子が吸い込まれるように・・」という一文も確かにあったぞ!! (*_*;
でも、行内報で消息は何となく分かってはいたが、あれから一度もお目に掛かったことなく今がある。
その後、同じ職場の「おじいちゃん」(家人)と結婚した私。
ウェスト58cmという、結構スリムだった私が、まさかこんな「どすこい」になるとは夢にも思わなかったあの頃。 (騙すつもりは無かったけど・・まさか・・・ね・・。おじい、ごめんなさい)
「字余りクン」・・・、二度も球根・・じゃなかった「求婚」してくださったのは有り難いけど、「一生楽しそうに食べる姿を見ていたくて」のこの結婚が成立していたとしたら、この「どすこい」の責任は取らされていましたよん!!
「あなたが食べろとおっしゃるから・・・!」と・・・。 (~_~;)
全然ロマンチックじゃないこの「恋文」・・・・。(笑)
でも、ご本人は本気だったに違いない。
若き男性諸君!!
20代の夢見る若き女性にプロポーズするのだったら、嘘でもいいからもう少し美しい文章で口説きましょう!!! (教訓1)
ふふふ
折角の「恋物語」だったのに、こんな結末を書かなくてはいけなかったなんて・・・。(~_~;)
でも、この「山荘」では、胸が締め付けられるようなロマンチックな物語もあるのですよ! じつは・・・。
いつかきっと「ことども」に書くことがある・・・と思います。
いつか・・・。
せめて今は、「ごちそうさん」からの苦甘い思い出を、私の美しい過去の宝石箱に仕舞いましょう・・・。
もう、誰も知らないこの物語・・・。
「ビロードの瞳の字余り君」さまのご冥福をお祈りしながら・・・。
若いって・・・!!! 可愛く、美しく、悲しい。
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