MEMEの日々のことども

日々の星屑を拾って書き残そう・・、そんな「85歳」。  HP「素材の小路」「MEMEのベランダ」(裸婦デッサン等)「MEMEの便箋」「ドレスの小路」「けいの部屋」など。

車中ウォッチング(一本の白髪編)

日暮里に向かう電車の中で、前の席に清々しい女学生が座っていた。



お化粧っけもなく、何と清々しい二人だろう・・・。
二人は、こんな感じで顔を見合わせながら、静かに楽しそうにお話している。

右側のお嬢さんの横顔がとても神秘的で、輝く珊瑚のよう・・・。


わたしにもこんな時代があったのだわ(若さだけは)・・と見惚れていると、画面右のピンクのぼかしお嬢さんがやおら例の「鏡」を取り出してお化粧のショーを始めた。 (-"-)   ちっ!!

あまりにも目障りだったので、ぼかしでしかえし・・・。
延々とお化粧をして別人28号になったところで、携帯をやり始めた。

・・・と、何が切っ掛けかは見落としたが、左の女学生二人が何やらピンクと話しをしている。
お知り合いではなさそうだけど・・。

そして、ピンクぼかし嬢の髪の毛を引っ張って、ぱらりと何かを探している様子。
・・・、あった!!
「白髪」の長〜〜〜いのが一本!

ピンクが「抜いて頂戴」かなにか言ったらしく、女学生がその白髪っを引っ張るも、そこは流石の白髪くん!、抜かれてたまるか・・という風情でなかなか抜けない。

三人がかりでやっと抜けた長い白髪・・。
自分の分身を手にしたピンクは、白く輝く長く見事な白髪をびょ〜んと両手で伸ばし、しばしみとれていた。
さ〜て、、この白髪をどのように始末するだろうか・・?と興味津々でちら見している私。

数秒後、・・・おっとぉ〜!! やっぱり想像通り足元にそっと捨てやがった!!(あ、お捨てになりました)(-"-)


あんなに20分も頑張ってお化粧したのに、お隣の女学生の輝く肌に負けたピンク。

お二方!貴女方は、お化粧をしないでこのままの美しさを継続して下さいね・・と願うばかり。


たは・・・、まるで自分に言い聞かせているような・・・。
私だって、こんな「皺の中にお化粧品を刷り込んで」いるような今の自分が情けないわよさ・・・。

でも、これをしないと、もっと「おばけぇ〜」状態なので仕方ないのさ!
シミ・ソバカス・小じわ・・・等々を隠さないと(隠したつもり)人様の前には出れない自分・・・。

あ〜あ、これでも昔は「さすがお肌が白いわね」と、新潟出身と言うと必ず褒めてお世辞を言わせていた自分・・。

仕方ないのね・・・、年を取るということは、そういう事なんだから・・・。


ピンクの華やかなオーバー・丹念なお化粧20分・・・。
なのに・・、白髪一本で「人生の悲哀」を何倍にも感じさせてくれたピンクさんのドラマだった。





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