MEMEの日々のことども

日々の星屑を拾って書き残そう・・、そんな「85歳」。  HP「素材の小路」「MEMEのベランダ」(裸婦デッサン等)「MEMEの便箋」「ドレスの小路」「けいの部屋」など。

【トリフォニーホールでの出来事】

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一昨日の【トリフォニーホールでの出来事】の続きを書いておこう。


NHKで特集していた「3月11日のマーラー」という番組。

この特集を見るまで、震災当日の夜に、まさか東京の墨田にある「トリフォニーホール」でこんな出来事が繰り広げられていたとは知らなかった。

新日本フィル定期演奏会・・・、指揮者はイギリスから来ていた「ダニエル・ハーディング」氏。

生まれて初めて経験した地震にメゲルことなく、「マーラー 交響曲5番」の演奏を実行しようと決意。
しかし、ゲネプロ(リハーサル)直前にテレビで見た津波の様子に動揺する楽団員の心理状態は・・・。

安全確認を終えて開催を決定するも、思惑と不安の渦巻の中で悩む運営者。
演奏会を決行するからには、観客が一人でも完璧に演奏しよう・・とお互いを励ましながら定刻通りに幕が上がる・・・。

最終的には100人余の観客がその歴史的な演奏会の「マーラー」を聞いた。
街では交通が止まり、帰国困難者が集団で右往左往にうごめく中、ある方などは、6kmの路を迷いながら歩いて会場に辿り着き、第三楽章からやっと聴けた・・と・・・。



マーラー 交響曲第5番】というのが、奇しくも陰鬱な葬送行進曲で幕を開ける曲だったとは・・・。
次第に希望と夢が美しく絡まり合う第4楽章を経て、ついにあふれるような歓喜と「生」への讃歌へ進み、第5楽章でエネルギーに満ち溢れた力強いフィナーレに向かう。

こんな日に、東京の墨田のトリフォニーホールでこのような演奏会が開催されていた事は勿論知らなかったが、何としても・・と駆けつけた観客たちも、心中複雑な思いのまま、そこに出席したことを公に出来ない思いを抱いて一年目を迎え、やっと今日のテレビドキュメントに出席したとか・・・。


それにしても、じ〜っと聴いていると、この日のこの悲劇を知っていたかのような選曲にちょっと鳥肌が立つ思い。





暫くして交わした家人との会話・・・。
「・・・・・・そんな苦難をしてでも会場で聴きたいという心境が理解できない・・・・・ね・・」

音楽大好き人間がぽつんと言った言葉。


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気分を変えて・・・!
youtubeで見つけたこんな可愛い画像!  ↓

もう!笑うしかない