- 先日、二階の孫(No.1)が恭しく何かを捧げもってやってきた。
「はい、プレゼント」
それは、中学時代に使った「絵の具一式」だった。
ただし、「パレットは一度も使っていないし、絵の具も殆ど減っていないし、油もそのまま新品同様・・・」とのこと。
絵の授業では何を描いていたのやら・・・、と心配になる。
高校進学に当たり、身辺整理をしたらしい。
- 思えば我が長男君も、同じ時期、殆ど使わないまま画材を持ち帰っていたっけ。
同じ中学で、親子同じようなことをしているわい・・と、何だか心配なような楽しいような・・・。^_^;
- 長男がこれと同じように、30年前、画材を(捧げ持たないけど)私にプレゼント(?)してくれたものだ。
どこかに仕舞って忘れていた頃、連れ合いを亡くしたばかりの母が新潟から遊びに来ていて、退屈凌ぎに・・と取り出したキャンバスと絵の具で二人でいたずら描きを始めた事が、「けいの部屋」にまで繋がってしまったのだ。
「けいの部屋」→ http://retoto.cool.ne.jp/kei/index.htm
- それを思うと、今度は我が孫が同じ事をしている・・というのが感慨深い。
- 私もいつか、ゆっくりとキャンバスに向かって油絵を楽しもう。
それにしても、母「けい」が最初に油絵の具に出会ったのが70歳過ぎ。
それから約20年以上の年月を、ひたすら描き続けたものだ。
私がその「70歳」に、まだなっていないことを思うと、まだまだ先は長いぞ!と思う。
- 上の絵は、新潟の浜へ続く防風林の小道。
http://retoto.cool.ne.jp/kei/zouki.htm
私の長男の新築祝いにプレゼントしてくれたもの。(15年ほど前)
- 母の絵は、スケッチや写真は無しで、目で見たものを頭に叩き込み、家に帰ってからキャンバスに展開する手法で描いていた。
私にはとても真似が出来ない!!
だから、散歩に出かけると、全てが「絵の材料」になるらしく、人生の幅が何倍にもなったようだ・・といつも言っていた。
道端の雑草や、空の雲や、塀から覗く小枝まで、全部いとしいものに思えたと・・・。
そんな、人生観まで変えるような母の創作活動のきっかけが、紛れも無く我が家での「残り絵の具との出会い」からだった事を思う時、今、孫が同じ行動をして私に絵の具一式を持ち帰った事でその空間がばしばしと埋まった感じがしたことだった。
- 孫にそのいきさつを話し、急いでHP「けいの部屋」を立ち上げて作品の数々を見せてあげた。
隣で「ふ〜〜ん・・」と熱心に見てくれる童顔の孫がいとおしくて、つい力説してしまったが、ちゃんと付き合ってくれた。いい青年に育ってくれたものよ・・。(^_-)
見慣れた我が家の壁の絵を眺めて、改めて曾おばあさんの生き方を知ってくれたようだ。
特に、リビングに飾ってある「新潟遊園と日本海」 ↓
http://retoto.cool.ne.jp/kei/yu-en.htm
の力作の由来を話しながら、思わず涙声になっている私に、「へぇ〜〜凄いね」と声を掛けてくれた。
こんなドジでとんまでどすこいの私だけど、家族の溢れるようなそんな愛があってここまで生きてきたのだ・・と知ってくれたと思う。
- 人生を語るにはまだ早すぎるかも・・とも思うが、これからの長い余生を、しっかりと地道に計画して歩かなくては。「けい」をお手本に・・・。(^_-)
だって、どうみても私は「長生き」する運命らしいから。
「美人薄命」の反対・・・。(>_<) ぐぐぐ