MEMEの日々のことども

日々の星屑を拾って書き残そう・・、そんな「85歳」。  HP「素材の小路」「MEMEのベランダ」(裸婦デッサン等)「MEMEの便箋」「ドレスの小路」「けいの部屋」など。

京都での出来事(前編)


        ルリちゃんのお散歩のお土産


★ ヘァ編

  • 京都ハプニングの第一が、この「ヘァ」!!

出発の前々日にパーマを、前日にヘァダイを・・・、と無理無理をして痛めつけた私の髪の毛は、当日朝、ホットカーラーで綺麗に巻いたつもりなのに、全然いうことを聞いてくれない・・・。
ほぉらぁ〜〜!と自分を責めながらも、出発の時間が迫ってくるので、最後の手段!「ジェル」で固めたら、わ! 只でさえ薄く弱弱しい髪の毛が結束して、地肌がそこここに見え隠れ・・・。(>_<)
そこを力ずくでブラッシングしながらヘァスプレーで固めまくって、さて出発。
京都までは新幹線の快適な空調で心地よく、ヘァも何とかなだめすかした甲斐あって平安平安。

  • ところが! !

京都駅から「新都ホテル」までのほんの数分間の炎天下の歩行で、汗!汗!汗!
気が付けば、あんなに固めまくった筈の髪の毛が、汗の水分でくちょくちょに・・・! が〜〜ん!
パーマの掛けたては、伸ばさないと変に細かいウェーブになってしまうが、まさにそれ!
一番恐れていたことが現実に・・。
お化粧直しは後でも修正出来るが、髪だけは「一巻の終わり」・・・。(ーー;)

そこで考えた。
いいのさ、いいのさ、わたしゃこれからお嫁に行く訳じゃなし、誰も見てないって・・・!

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★ 靴編

  • 厳かにお式も進み、美しい花嫁さんと花婿さんの誓いの言葉、にっこり微笑んでお互いの指輪の交換、フラワーシャワー・・・と、花に囲まれた夢のようなチャペルでのお式も終わり、三々五々、ロビーでグラスを傾けながら披露宴が始まるまでの時間を過ごした。

水分を含んでちりちりになった髪の毛も何のその、厳かに、余裕の笑顔で「叔母様」風を気取ってふんわりソファーに深々と座って可愛いゲスト達の華やぎを眺めていた。
さて、そろそろ・・・かな?
ちょっと化粧室で身繕いをし、会場へと向かったその時!!!!!!!!!

何か変!

右足が何か変!!
ばらららん!・・・・と、変な重さと歩き難さ・・・!
えっ・・・?と足を上げてみると、何と!  つま先がぱっくり剥がれているではありませんかぁぁ!
この場に及んで、何たる事!!

  • 実は、こういう経験は初めてではない・・・。

1年前、新橋で同じような苦境に立ったことがあったのだ。
友人のご主人のリサイタルを終え、内幸町ホールから打ち上げ会場に移る時に、突然の「パカリ」・・・。
足を引きずりながらも何とか会場にたどり着き、気を利かせた友人が「輪ゴム」を借りてきてくれた。
それを靴の前部分に巻き、帰宅までは事なきを得たものだった。

  • そんな経験から、「輪ゴム」さえあれば何とか凌げる!!と、傍にいた義妹に頼み、フロントから借りて来て貰った。

ところがどっこい!!  二・三歩歩くと、折角嵌めた輪ゴムが「びるるるん!」とどこかに飛んでいってしまうのだ! (ーー;)
その度に、心配して傍に居てくれる義妹たちが一斉に「ふかふか」の絨毯を嘗め回すように探してくれて・・・。
「あった!」
くるくるに丸まった輪ゴムの束が、思いも寄らない遠距離飛行!で、彼方の絨毯にめり込んでいる・・。
もう、恥ずかしさを通り越して、込み上げて来る笑いをコラエル方が大変。
三々五々、美しいドレスを身に纏ったお嬢さん達が、「ん? なに?」という怪訝顔で通り過ぎていく。


「嵌める」歩く・・・「びるるるん!」を何回か繰り返した後、決心した。
この方法では絶対まずい。
新橋の時はアスファルトの固い地面だったが、今回は、こともあろうに「ふっかふか」の絨毯!!
一歩毎に絨毯の毛足とゴムが絡まって「びるるるん!」の大飛行!!!
参った!

丁度履いていた靴の甲が編み上げになっていることを思いついた。
それをほどこう・・・。 (ーー;)
そして、その紐でガンジガラメに縛ってしまおう!!
靴のデザインが左右違ってしまっても、この際しゃ〜ないわい!!  (ーー;)

  • さて、右足だけ「笹団子」のように紐で縛り上げ、何事も無かったような涼しい顔をして、オモムロニ会場に向かった。

幸い、洋服がセミロングなので、何とかごまかせるだろう・・。
いくら空調が万全とは言え、一連の重労働(笹団子作成に、うつむいてお腹を圧迫)で、又もや汗が吹き出、またまた例の髪が縮れ上がり・・・。 もう、この世のものとは思えない風情・・・。
(ーー;)

  • やっとたどり着いた「親戚一同」の席。

座ってしまえばこっちのもんさ!  (^_-)-☆
何が起ころうとも座ったまま・・・。
ふと見ると、あんなにガンジガラメに縛った靴紐が、やっぱりほろろと解けている。
靴って、こんなに縛り辛いものなのね・・・。
そこで、何気ない振りをしながら、紐と輪ゴムの複合でやっつけて、さぁこれで大丈夫だろう・・・。

  • 披露宴もますます盛り上がり、美しい花嫁さんと、立派に成長した甥と、あちらのご両親、息子の晴れ姿を見つめる義妹・・・、ジーンとくる素敵な時間が経過し、宴も賑やかに終わった。
  • さて、ゲストの方々も会場から去り始めたことだし、そろそろ私達も親戚の方々にご挨拶をしてから帰ろう・・と立ち上がり、満面の微笑みで淑やかに歩み寄った!! 「この度は、素晴らしいお二人で・・・あ・・・」

そこで気が付いた!!!思い出した!!  輪ゴムが「びゆゆゆん!」
とりあえずその微笑だけは続け、何とかご挨拶は終わったが、その場から歩けない・・・!(>_<)
周りにいた義妹達、必死で笑いを噛み潰しながら「びゆゆん」の先のゴム探しで腰をかがめて絨毯上を徘徊。
ももう、微笑み・・などという言葉が当てはまらない顔面・・・、そう、「破顔」・・・。破け弾けた!
「ぐぐぐぐふっ」 事情を知らないご親戚の方々の不思議そうな怪訝顔が見えるのに、動けない、笑いが止まらない! もう、涙を流しながら女三人が笑いこけている図は、何だろう・・・!
「ごめんなさいね、お姉さん、ぐぐぐ、私が笑っちゃいけないのに・・、ぐぐふふ」涙を流しながら謝る義妹。
   
早くその場を立ち去りたいのに・・・、忌まわしい「右足」!!  
一足ごとに、踵付近までの靴底が盛大に垂れ下がってくれる!!!
靴の裏って、こんなに長いんだぁ・・と妙に感心する。
いやぁ・・、変な一族。涙だらけで笑いコケテの訳わかめのご挨拶もそこそこに、すり足歩行でやっとのことでその場を離れたことだった。

  • もう、輪ゴムの「びゆゆん」は諦めて、すり足歩行で新郎控え室まで行く事にし、ゆっくりゆっくり、一足ごとに「びろろん」(微妙な言い方の違いに注目!)と垂れ下げながら歩いていると、素早くホテルの女性が声を掛けてくれた。

「どうかなさいましたか?」
地獄に仏、「このホテルにお靴を売っているところは有りませんか?・・・、これこれしかじか・・」というと、ホテルの近くに「伊勢丹」がありますので、帰りに立ち寄っていらしたらいいと思いますよ」とのこと。
それまでの応急処置として、「両面テープ」で貼りましょう・・と、ご親切にも早速修理して下さった。
感謝感激!!
しっかりと何枚か貼り付けて、「さ、体重で押して下さい」と靴を返してくれる。
重さなら任してくだされ!!
ぎゅっぎゅっ!と体重で貼り付けて、まぁ、お見事に元通り!!
早く「両面テープ」の存在に気が付けば良かった!! (>_<)

  • かくして、涙の「靴騒動」は一応の幕となったのだった。
  • ホテルの方曰く、「こういう事は、しょっちゅうあるんですよ。久しぶりに履く靴がなりやすいんです。結婚式などで晴れのお靴を・・と仕舞ってあったのを履く方が多いので・・・」ですって!
  • 何を隠そう、私のこの靴も、10年以上前にイタリア・フランスに行った折に買ったしろもの。

なんでそんな古い靴を・・?とお思いの方、私の「馬鹿足」の嘆きを聞いてくだされませ!!!
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1.まず、サイズが25!!  昔は24だったのに、太ったら1cmプラスになっちゃった・・。
2.外反母趾で、すぐ痛くなる。
3.幅広・・・、外反母趾プラス幅広・・ときちゃぁ、入る靴は無いぞ!
4.体重の関係(言いたかないけど)で、踵が細いと不安、かといって、かぱかぱ鈍い音がしそうなババ靴は嫌。
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そんなこんなで、私が履ける洒落た靴など、絶対に見つからないのだ。

そこで・・・、今回も10年前のフランス製の靴の出番・・・!
外国は、不思議と大きなサイズが見つかり、他にも一足イタリアで買ったのを大事に履き続けている。

それが・・・、この事件の元だったと知り、我が「馬鹿足」を呪ったことだった。
(ーー;)

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昨日の「物語」の続きは、明日書けるかな・・?
今日は「京都のハプニング」(前編)で、後編はまた後日・・・。(>_<)

このところ、ドレスが忙しくて、なかなか時間が取れないのが残念!